ABA 家庭療育 年中 継続は力なり!苦手なハサミを克服する方法

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ABA(Applied Behavior Analysis 応用行動分析学)を自宅で実践した記録です。
息子のユウが4才のときに[自閉症スペクトラム]と診断され、そこからABAの療育が始まりました。
いろんな方法を試しながら息子に合ったトレーニングを模索する毎日です。得意なことはどんどん伸ばしていきたいし、苦手なことはしっかりサポートしていきたい。こだわりの強い息子と過ごす日常やトレーニング内容を書いていきます。

ある日、息子が園で作った作品をいくつか持ち帰ってきました。
どれも上手にできているんだけど気になることがひとつ。それは、ちぎった折り紙を画用紙に貼り付けたものが多いってこと。
先生のお話によると、『ユウくん(息子の名前)は、工作が大好きでいつも意欲的です。だけどハサミが上手く使えなくて・・・。折り紙を手でちぎるやり方だと楽しく取り組んでくれます。』とのことです。

うちでは全くといっていいほどハサミが登場しません。私が工作好きじゃないこともあり、息子と一緒に何かを作って遊ぶことはありませんでした。

正直、ハサミの使い方は園で覚えてくるだろうと思ってました。先生たちに丸投げしたことを反省・・・。

ハサミはこれからもずっと使っていくアイテムだし、使いこなせるようになってほしい。特にハサミは使い方を間違えると危ないので、しっかり練習させたい。そして楽しくもの作りをしてほしい。

まずは、息子がどんなふうにハサミを使っているのかチェックします。私の目の前で折り紙を切ってもらいました。

ハサミを大きくひらいて紙をジャキン。うん、ジャキン切りはできてる。
だけど、ハサミをひらいたりとじたりしながら連続で切り進めるのは難しいみたいだね。
刃先だけを使って切ってるもん。ハサミの下(根元)のほうは全く使っていません。

作業療法士さん(OT)にもチェックしてもらいました。

息子はハサミの持ち手(親指を通す穴)に、親指がはいりすぎてしまってるんだって。この状態だと親指にうまく力がはいらないそうです。
息子はハサミを使うことに苦手意識を持っているようす。ハサミの練習をすると分かった時点で拒否モードにはいりました!!

息子『ぼく、これ(ハサミ)できないからやりたくない』
OT 『これなら使いやすくなるよ。やってみて』と、上手く誘導してくれました。

【作業療法でのトレーニング】
①キッズ用のハサミにひと工夫
ハサミの持ち手(親指を通す穴)に、折りたたんだティッシュをクルクルと巻き付けてセロハンテープで固定する。たったこれだけ!!
ハサミの先が完全に閉じないのでジャキン切りができません。これをすると、ギザギザの短い線や丸を切るときにハサミをコントロールしやすくなるんだって。なるほど!!

②右手だけを使う
ハサミの動きに合わせて紙を動かせない息子。両手を使うから難しいよね。
自分の思うようにできないので、紙を机に置いたまま切ろうとします。
親指を上にして紙を持たせてもなぜか4本の指が上にくる。こっちのほうが持ちにくいだろうに・・・。
ということで、私が紙をもつ係になりました。息子は紙を切る係なので、使わない左手は机の上に置いてもらいます。
私が息子の背後にまわって一緒に作業する姿はまるで二人羽織みたい(笑)。
ハサミの動きに合わせた紙の動かし方やもち方を目で見て覚えてもらいます。

③安定させる
うでを机に置いた状態でハサミを使ったほうが安定するのでやりやすい。

③線に沿って切る練習
切り進める順番は、直線→ギザギザ→三角→丸。
丸を切るときは感覚をあけて点を描く。それが目印になってとても切りやすいそうです。

【家庭療育】
作業療法で教えてもらったトレーニングの他に、こんな方法も実践してました。
〇キッチンバサミでお手伝い
キッズ用のキッチンバサミで、青ネギ・海苔・ちくわを切ってもらいます。
食材の持ち方が甘いと指を切ってしまいそうになるので、見てるこっちはハラハラ。そんな私をよそに息子はすごく楽しそうでした。
ハサミを使ういい練習になるし、一緒に料理できるしで一石二鳥!!この頃の夕食はお好み焼き率が高かったです(笑)。

〇洗濯バサミで遊ぶ
指の開閉はハサミを上手く使うために必要な動作なんだって。だけど、息子にはちょっと難しそうです。
だからちょっとでも息子の気分が上がるようにカラフルなものをたくさん用意しました。ふだんの生活ではこんなに使わんであろうというくらいの量です(笑)。
洗濯バサミをつなげてロボットらしきものを作ったり、ひたすらスケッチブックのまわりをはさんだり・・・。けっこう楽しみながら遊んでました。

〇紙皿トレーニング
①紙皿を親ゆびが表の面にくるようにして両手で軽く持つ。

②ひだり手は紙皿を持ったまま、みぎ手だけを使って紙皿をとけい回りにゆっくりとスライドしていきます。

③今度は逆です。みぎ手は紙皿を持ったまま、ひだり手だけを使って紙皿を反とけいまわりにスライドします。

ひだり手で紙皿をスライドさせるのは難しかったね。ムダに力がはいっちゃって紙皿が折れることもありました。これはもう練習あるのみ!!

本当に『継続は力なり』です。ハサミの扱いに慣れてきたのか、おうちで工作をすることが増えました。
描いた絵を切り取ったり、段ボールで盾を作ったり・・・。大がかりなものまで作れるようになりました。
左手の動きもすごく上手になったね!!。
紙の持ちかたが違うことに気づくと「あ、そうか」とつぶやいて持ちかえてます。自分で気づいて直せるなんてスゴイじゃん!!

あんなに苦手で大嫌いだったハサミ。いまでは息子にとってなくてはならないアイテムになりました!!
『苦手だからやらない→やらないから出来ない』という、負のスパイラルから抜け出せて本当に良かったです。まだまだ練習は必要だけど楽しみながらやっていこうね。

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