ABA(Applied Behavior Analysis 応用行動分析学)を自宅で実践した記録です。息子のユウが4才のときに【自閉症スペクトラム】と診断され、そこからABAの療育が始まりました。息子が得意なことはどんどん伸ばしていきたいし、苦手なことはしっかりサポートしていきたい。いろんな方法を試行錯誤しながら息子に合ったトレーニングを模索中。何気ない息子との日常やトレーニング内容を記録していきたいと思います。
発達障害だと診断されるずっと前の話になります。
お店の出入り口付近やゲームコーナーでよく見かけるガチャガチャ(カプセルトイ)。当時2才くらいだったかな?息子はカプセルにハマりました。
ガチャガチャをさせたことは一度もありません。息子の視界にはいらないようにいつもルートを避けてたんだけど完全に・・・ってのはちょっと難しいよね。
ガチャガチャ(カプセルトイ)にハマったキッカケ
その日は大きめのスーパーで買い物してました。レジからちょっと離れた場所にガチャガチャがあるんだけど、息子からは見えない場所で袋づめしてたんです。お弁当のお箸をもらうの忘れたので店員さんに声をかけようと移動しました。そんな私の後ろをついてくる息子の視界のはしっこに、あの機械がうつったんです。
お箸をもらってる間に歩き出す息子。しまったー!!もう私の声は届きません。
ガチャガチャをしてる子に息子が興味津々で近づきます。その子の斜め後ろからめっちゃ覗きこんでる!!あまりにジーッと見るもんだから、その子も息子に気づきました。そりゃ気づくよね(苦笑)。
そして中身を取り出したカプセルをくれたんです。息子と一緒にお礼を言ったあと「ガチャガチャやりたいって言いだすかな?」と思ったけど、それはありませんでした。
それよりもカプセルが気に入ったようなんです。
もらったカプセルのふたを外してはハメ、外してはハメ・・・。それを延々とくり返してました。帰りの車の中ではもちろん、家に帰ってからもずーっとそれで遊ぶんです。
これがガチャガチャ(カプセル)にハマったキッカケ。
雨の日はカプセルめぐり
梅雨どきで外で遊べない日が何日も続きました。そんな時にふと思いついたのがカプセルめぐり。宝さがしのような感覚でさがしに行く遊びを思いついたんです。
ふだんガチャガチャをさせないので、どんなとこにどんなものがあるのかよく分からないまま出かけました。
ゲームセンターには行きたくなかったので、目指すのはスーパーかオモチャ屋さん。
大きめのスーパーにあるオモチャ屋さんに行ってみました。ガチャガチャの機械が横一列に並んでいて、その周辺にはカプセルが2つ3つ転がっています。息子の目が輝いてる!!
その場にしゃがみ込んで、ひとつひとつしっかり品定め。あらかじめ「持って帰れるのはひとつだけね。」と伝えています。
カプセルなんてみんな同じものだと思ってたけど、よくみたら違うんだね。大きさだったり形だったり色だったり・・・。
ガチャガチャは私もこどもの頃やったけど、中に入ってるものが目的でカプセルには全く興味なかった。だからこんなにマジマジとカプセルを見たことがありません。それでも何がいいのかよくわかんないけど、息子にとってはものすごく魅力的なものみたいだね。
じっくり品定めして気に入ったカプセルを持ち帰ります。残りは拾って専用のゴミ箱にポイ。名残り惜しそうだけど、ひとつだけだと約束してたもんね。
こんな感じでカプセルめぐりを楽しむことがしばしば。もちろんカプセルがない日もあります。
スーパーの店員さんに顔を覚えられてるみたいで(母子ともに)、息子に「これ、いる?」とカプセルをくれることもありました。
スーパーでのトラブル
ある日、家族でスーパーで買い物してるときのことです。
ちょっと目を離した隙に息子がやってしまった・・・。
お菓子コーナーってちょっとしたオモチャも売ってますよね。メインがオモチャでラムネやガムがくっついてるようなやつ。
そこで息子はカプセルのオモチャを見つけてフィルムをはがしてしまったんです!!
叱ったものの、息子はなんで怒られてるのか分かりません。だって今までカプセルをもらったり拾ったりしてたんだから。そんな息子が商品かどうかの区別なんてつくわけないよね。
開封した商品は当然お買い上げさせてもらいました。だけどこれ、息子にあげれないな。
今回は知らなくてやってしまったことだけど、これをあげることによって今後は確信犯になる可能性があるもんね。
『商品のラベルをはがせば買ってもらえる、そしたら自分のものになる。』なんて思われないようにしなくちゃいけない。カプセルが欲しいと駄々をこねましたが答えはNOです。
お金を払ってない商品を勝手に開封するのは悪いことなんだと説明したけど、どこまで理解できてるのかはわかりません。でもこの一件でガチャガチャめぐりをやめました。
軽率な行動の代償
カプセルめぐりから始まったこのトラブル。わたしの軽率な行動が息子の迷惑行動につながってしまいました。
たまにガチャガチャ周辺を通らざるをえないこともあります。息子がチラチラ見てるけど手を引いてそのまま通過。その場から無事に離れたら息子の正面にしゃがみこみます。
そして頭をなでながら「ガチャガチャのカプセル、よく我慢できたね。エライ!!」と大げさなくらい褒めたり抱きしめたりをくり返しました。
心から『頑張ってくれて有り難う!!』という気持ちでいっぱいだったんです。息子の楽しみをうばってしまって本当にかわいそうなことをしました。
くら寿司で一石二鳥、いや三鳥!!
きゅうり巻きが食べられるようになったので[くら寿司]へ行ってみました。お目当てはガチャポンです。
ここなら美味しいものを安く食べられるし、うまくいけばカプセルがゲットできるもんね。
100円皿が5枚でガチャポン一回。だいたい二~三回はできたかな?それでカプセル一個ゲットできるかできないか。
『アタリ』なのか『ハズレ』なのかを判定するアニメも息子の楽しみのひとつでした。
当たったらもちろん大喜び。ハズレた日は「アニメ観れたから、ま、いいか。」と自分に言い聞かせていました。ときにはカップルさんや年配さんがカプセルを譲ってくれたりすることも・・・。
息子はカプセルやアニメが楽しめる、私たちは無理なく美味しく食べられる、人の温かさを感じられる・・・なんて最高なの!!
終わりに
カプセルを持ち帰る行動が今回の問題行動につながるなんて考えてもいませんでした。本当に反省・・・。息子が商品を勝手にあけたときはショックだったけど、そうなった原因を作ったことに早く気づけて良かったです。
そして息子もカプセルの誘惑に負けずよく頑張ってくれました。わたしがあんな行動をとらなければ頑張る必要もなかったのにね。本当にごめんなさい。
あれから二回ほどガチャガチャをさせてみたけど、息子が欲しいのはやっぱりカプセル。中身には全く興味をしめしません。カプセルだけあればいい!!といった感じです(笑)。
年齢が上がるにつれて別のものに興味が変わっていったけどね。
息子が年少のときはこんなことがありました。私の軽はずみな行動で息子が混乱したこと・・・あぁ~、穴があったら入りたい!!