ABA(Applied Behavior Analysis 応用行動分析学)を自宅で実践した記録です。息子のユウが4才のときに【自閉症スペクトラム】と診断され、そこからABAの療育が始まりました。息子が得意なことはどんどん伸ばしていきたいし、苦手なことはしっかりサポートしていきたい。いろんな方法を試行錯誤しながら息子に合ったトレーニングを模索中。何気ない息子との日常やトレーニング内容を記録していきたいと思います。
年少時代、息子は毎日バスに乗って園から帰っていました。そしていつも同じバス停で乗り降りするAちゃんと遊びながら家まで帰るのが平日の日課です。
いつもの帰り道、こどもたちが道ばたに倒れている小さなスズメを見つけました。もうダメかなと思ったけど、なんとか生きています。
ハンカチを使ってそっと拾い上げてみました。眉間に血がにじんでいてかなり弱ってるね。
息子は生きものが苦手です。興味がないわけじゃないんだけど、どうしても怖いみたい。
スズメが心配で気にはなっていても近づくことができません。
ユウ「このままにすると、どうなるの?」
ママ「なにかの動物に食べられたり、車にひかれちゃうかもしれないね。」
ユウ「そんなのかわいそうだよ。なんとかしてあげて。」
このままここに置いておくと悲惨な状況で死ぬかもしれない。
家まで歩いてあと5分。スズメの命がもつかはわからないけど・・・。
ママ「おうちに連れて帰ろうか。」
ホッとした表情を見せる息子。Aちゃん親子とバイバイして家に向かいます。だけど、あと50mのところでスズメは天国にいってしまいました。
息子は玄関のドアを開けて「はやくはやく!」と急かします。まだ死んでることに気づいていません。
ママ「この子、天国に行ったよ。」
ユウ「え・・・。」
呆然とする息子を家の中に促して「スズメのお墓を作ってくるね。」と伝えました。
手の中でしずかに息絶えたけど、あそこで死んじゃうよりは良かったよね?
そう心の中で問いかけながらハンカチでくるんだスズメを庭に埋めました。
家の中に戻ると玄関の上り口で号泣してる息子。あまりの泣きっぷりにビックリです!!たしかに悲しい出来事だけど、だからってこんなに泣く?
こんなに泣いている息子を今まで見たことがありません。泣いて気を引いてる感じでもないしなぁ・・・。
気持ちを落ち着かせてから(かなり時間かかった)お墓に連れて行きました。お墓の前で一緒に手を合わせます。
息子「とりさん、治る?」
ママ「今頃は神様のところで元気に飛び回ってるはずだよ。」
数年後・・・
あれから数年たちました。
スズメのことは何年たっても忘れられないみたいで、息子から年に1~2回はこの話がでます。
な・の・に、なんで記憶が変わっているの!?
この間、初めて私からスズメの話題をふりました。そしたら何故か私が原因でスズメが死んだことになっているんです。私がなんらかのウイルスを持っていて、それにスズメが感染したからだって。ひどくない?
あの頃のことを順序だてて説明したら「あ、そうだった。ごめんね。」だってさ(怒)。
おわりに・・・
当時、スズメが死んだときの号泣っぷりは本気で心配しました。
取りこし苦労だったらいいな~と思ってたけど、年中で感情移入が激しいことが分かりました。
このとき、小学校の支援級や特別支援学校を考えるようになったんです。