ABA(Applied Behavior Analysis 応用行動分析学)を自宅で実践した記録です。
息子のユウが4才のときに【自閉症スペクトラム】と診断され、そこからABAの療育が始まりました。
いろんな方法を試しながら息子に合ったトレーニングを模索する毎日です。得意なことはどんどん伸ばしていきたいし、苦手なことはしっかりサポートしていきたい。こだわりの強い息子と過ごす日常やトレーニング内容を書いていきます。
療育は月3回(ABA・作業・言語)あって、終わったら近の公園で遊ぶのがお決まりです。息子はこの公園にあるトランポリンが大好き。公園に着くなり猛ダッシュでトランポリンまで走っていきます。だけど今回は先客がいました。中学生くらいの男の子3人組。髪の色や制服の着かたでちょっとワルっぽい印象をうけました。いま午後1時なんだけど、学校は(笑)?
その中学生たちがトランポリンでバク転を楽しんでいます。みんな背が高くてジャンプひとつがすごい迫力!!他にもトランポリンで遊びたそうな子どもたちがいたんだけど、あまりの迫力に怖くて近づけない様子。そばの砂場で遊びながら、トランポリンのほうをチラチラ見ています。
「お兄さんたちが遊んでるから後でまた来よう。他ので遊ぼっか」と息子に促したらまさかの却下!!まっすぐトランポリンに向かって走りだしました。マジかー!!
息子は笑顔で中学生たちに近づき、目を輝かながら「じょうずだね!スゴイね!カッコいいね!」と伝えます。中学生たちは気をよくしてくれたのか、こちらに笑顔を向けながら技をたくさん披露してくれました。そして一緒に遊べるようにとスペースを空けてくれたんです。周囲にいる子どもたちやママさんをジェスチャーで誘ってたけど苦笑いで遠慮されました。完全にトランポリンは中学生たちと私たち親子の貸し切りです。
見た目はちょっとヤンチャそうだけど、あどけない笑顔の中学3年生。今日は学校をサボったそうです(笑)。思った以上にみんな優しくて気さくなのでビックリ!!思春期の男の子と話す機会ってめったにないから(しかもちょいワル)新鮮です。このどさくさにまぎれて、息子とのかかわりで気をつけるべきことを質問してみました。お互いに知らないもの同士、話しやすいのか嫌がらず教えてくれました。3人が同意見だったものを紹介していきます。
【1】園児のうちに勉強するクセをつける
「小学生になってから急に宿題や勉強をやれと言われてもできない。今までそんなのやったこともないから、ヤル気もおこらない。だけどルーティン化してたら勉強すること自体が当たり前の状態だよね。そういう環境だったら面倒くさがらずに勉強したかも。そしたらもっといい高校を受験するのにな~」とボヤいてました(笑)。そういえば君たちは受験生だもんね。ファイト!!
【2】『あの頃はかわいかったのに・・・』は、タブー
「大きくなるにつれてだんだんと可愛げがなくなってるのは自分でもよく分かってる。だけど本人の前で言う必要ないやろ?『かわいくなくて悪かったな!!』と反発するし喧嘩になる。お互いにいいことなんかひとつもないから、いま目の前にいる子どもを見てあげて。」
私も子ども時代に言われたことあったけど本当に嫌だった。同じことを息子にしないようにしっかり心に留めます。
【3】ながら聞きはNG!!
「子どもの話をきちんと聞かないと何にも話さなくなるよ。俺はスマホいじりながら話を聞かれるのが一番イヤだった。自分の話なんて興味ないんだろうなって思うから親と話す気が失せる。コミュニケーションがとれなくなるし大切な話もしなくなる。手が離せないときはちゃんと理由を伝えて、あとから話を聞く時間を作ってあげて。ながら聞きは絶対にあかんで。」私もやってしまうから耳が痛い・・・。気をつけます。
【4】反抗期は干渉よりも見守り
「反抗期は親との会話が本当にめんどうになる。もう放っておいてほしいんだよね。だからそっけない態度をとってしまうけど嫌いになったわけじゃない。ただそういう時期がきただけ。たとえ反抗期だったとしても、子どもはお母さんが大好きだから。」この話を聞いたとき本気で泣きそうになりました。ちなみに呼びかたが変わったら反抗期の始まりだそうです。「ある日、突然反抗期が始まって、おかあさん→おかんになった。」そんな急にくるの!?
【5】スマホを持つのは反対!!
「小学生の頃からスマホ持ってる俺らが言うのもなんやけど、どうしても必要!!っていうんじゃないなら持たない方がいい。どこの学校でもスマホに詳しい先輩がいて良いことも悪いことも教えてくれる。俺らはどっちかっていうと悪いことを教えてもらった。いらんこといっぱい知ってしまうで。(息子を見ながら)いま年中だっけ?小学生になっても素直でおってな~。」
【6】他人と比べない
「みんなそれぞれ性格も家庭環境も違うんやから比べないでほしい。親だって他の親と比べられたくないやろ?」ごもっともです。
【7】親同士のコミュニケーションは大事
「がっつり仲良くなる必要ないけど、とにかく嫌われないようにして。子ども同士の軽い喧嘩や言い合いをしたあとの結果がどうなるかは親にかかってると思っていい。親同士のコミュケーションが上手くとれてれば穏便に解決できる問題でも、嫌われてたら大ごとになったりするんだよね。」これは・・・コミュ障の私にはなかなか難しい課題です。
以上が3人のアドバイスです。見た目はちょっと悪っぽいけど素直な子たちでした。見ず知らずの私に色々と教えてくれてありがとう!!子どもならではの意見、参考にさせてもらいます。
別れぎわ、息子と3人組の写真を撮ってさよならしました。何度も何度も男の子たちのほうを振り返っては手を振る息子。とっても楽しかったんだね。本当に楽しい時間を過ごさせてもらいました。いつかまた、成長した3人に会えるといいな。